テクニカル
音色を構成する波形の倍音とは
2019.04.12
トランペットのラの音とギターのラの音は、同じ440kHzですが聞こえ方が違います。これは音色が違うからですが、音色の違いとは一体何なんでしょうか。
これは音色の波形に含まれる倍音構成の違いによるものが原因です。
今回は音色と倍音の関係について紹介します。
波形が違うとはどういうこと?
音は波の形で表すことができ、これを図式化したものが波形です。音の高さや音量によって、波形の横の密度や縦の高さが変わりますが、波形の形は変わりません。
ギターとトランペットの聞こえ方の違いは、この波形の形によって生まれます。
上図の波形は、電気的に発音することができる、自然界にはないシンプルな音色ですが、この2音でも聞こえ方は異なります。
楽器や自然界にある音は、波形がさらに複雑になり、それによって豊かな音色の違いが生まれるのです。
倍音構成とは
音は、音色の音程を決めるサイン波の基音と、それより高い周波数の複数のサイン波が合わさって構成されています。この基音より高い周波数のサイン波のことを倍音といいます。
倍音が合成されることによって音の波形はシンプルなサイン波とは違う形になり、音色の聞こえ方が変わります。
まとめ
音は上記の倍音構成に加え、音の鳴り始まりや途切れ方まどの音量変化によっても聞こえ方が変わります。
例えばギターとヴァイオリンは、どちらも弦を震わせて音を鳴らしている楽器なので、波形の形はよく似ていたりします。
色々な音の波形を観察してみましょう。